M&Aアドバイザリー・グループ Associate(取材当時)
2015年 経済学部卒
神 航平
私は投資銀行部門のM&Aアドバイザリー・グループに所属しています。取引スキームの検討やデューディリジェンスの運営、企業価値の算定、契約書やプレスリリースの作成支援、取引相手との価格・条件交渉など、M&A案件の提案からクロージングに至るまでの全工程において、お客さまが適切な判断を行えるようサポートしています。
私はジュニアバンカーとして複数のプロジェクトに入り、それぞれのプロジェクトでデータ分析や資料作成、スケジュール管理など、プロジェクト遂行における実務運営面を主に担っています。プロジェクト全体をドライブするのはシニアバンカーが中心となることが多いですが、お客さま・専門家との日々のやり取りや一つひとつの資料確認を通じて細かな情報や数字を把握するのはジュニアバンカーが中心であり、その立場から「こういう論点があります」と適切なタイミングでチームに伝えるのも私の大切な役割です。

ひとくちに M&Aといっても取引内容は様々です。例えば、ストラクチャー一つをとっても株式の取得だけでなく、合併もあれば、会社を切り出すという形態もあります。こうした検討も含め、それぞれのプロジェクトを取り巻く状況は全て異なるため、どのようなアドバイスがお客さまにとって望ましいのか、プロジェクトメンバー各々が持つ知識や経験を総動員しながら常にベストを追求していきます。言うまでもなくM&Aは、お客さまやそのステークホルダーに大きな影響を与えるものであり、また、時には社運を賭けるような取引でもあります。その取引にアドバイザーとして携わることに、責任と大きなやりがいを感じます。また、プロジェクトごとにチームアップがなされるため、個々のプロジェクトにおいて自分が果たすべき役割や、提供できる価値について、その都度主体的に模索することが求められます。この点にも難しさと同時に面白さを感じています。

M&Aは、会計・税務・法務・ビジネスなど各分野への知見や、お客さまのニーズや想いを汲み取る力、取引相手サイドとの交渉力、チームを導くリーダーシップなど多様な能力が求められる、挑戦しがいのある業務です。今まではジュニアバンカーとして実務の運営を中心に担ってきましたが、シニアバンカーになれば、経営層と直接対話する機会も増えるでしょう。その時にどうしたら信頼されるか、どういう人間として接していくのか。自分なりのシニアバンカー像をもち、それに向かってさらに研鑽に励みたいと思っています。