相場変動が配分比率に影響する?リバランスとリアロケーションの違いとそれぞれの必要性

2023/3/23

三菱U F Jモルガン・スタンレー証券のファンドラップサービス「Mirai Value(ミライバリュー)」は専門知識がなくても、国内株式・国内債券・国内REIT・先進国株式(日本を除く)・先進国債券(日本を除く)・先進国REIT(日本を除く)・新興国株式、新興国債券の8つの資産に対する本格的な国際分散投資を実践できるサービスです。

資産の配分比率が異なる5つの運用コースが設けられており、スマートフォンのアプリで簡単な質問に答えるだけで「安定型」「安定成長型」「成長型」「積極型」「積極拡大型」の中から自分にとって最適なものが提示されるようになっています。

5つの運用コースは、想定リスク水準ごとに、それに見合う期待リターンの獲得を効率的に目指すポートフォリオになっています。資産運用の世界では、そのようなポートフォリオの集合を「効率的フロンティア」と呼びます。

しかし、相場の変動に伴って運用中のポートフォリオの集合が「効率的フロンティア」から外れることがあります。今回はその理由や、Mirai Valueにおいて行われている解決策などについて説明します。

  1. 効率的フロンティアの詳細については以下の記事をご参照ください。
    Mirai Valueの5つの運用コース 自分に最適なポートフォリオに導かれるのはなぜ?

リバランスとは、価格変動によって変わった配分比率を元に戻すこと

リバランスのイメージ
(画像=株式会社ZUU)

冒頭で述べたように、5つの運用コースはそれぞれ所定の配分比率で以下の8つの資産へ投資しています。

  • 国内株式
  • 国内債券
  • 国内REIT
  • 先進国株式(日本を除く)
  • 先進国債券(日本を除く)
  • 先進国REIT(日本を除く)
  • 新興国株式
  • 新興国債券

しかし、運用を続けるうちに資産の配分が所定の比率から大きく乖離することがあります。なぜなら、投資対象である8つの資産の価格は日々変動しているからです。価格が上昇している資産の比率はおのずと拡大し、価格が低下している資産の比率は縮小します。

その結果、所定の配分比率との間にギャップが生じ、相場の動向次第ではそれぞれの運用コースのポートフォリオの集合が「効率的フロンティア」から離れることがあります。そのためMirai Valueでは、当初の配分比率との間に一定以上のギャップが発生した場合に、リバランス(配分調整)を行っています。

具体的には、所定の比率よりも増加している資産を売却し、減少している資産を買い増すことによって、所定の配分比率に戻るよう調整します。長期の国際分散投資においてリバランスは欠かせないもので、Mirai Valueではお客さまに代わってプロがその作業を行っています。

リアロケーションとは、長期展望の見直しに伴う資産配分の変更のこと

リアロケーションのイメージ
(画像=株式会社ZUU)

リバランスと混同されやすいものに、リアロケーションがあります。アロケーションは「配分」という意味ですが、投資の世界におけるリアロケーションは資産配分の内訳や比率を見直すことを指します。

長期的に国際分散投資を実践していても、情勢次第ではその見通しを修正する必要が生じる可能性があります。大前提としている長期的な見通しが修正された場合は、新たな投資見解に沿った資産配分にリアロケーションを行うことになります。

「ハウスビュー」を参考に10年先を展望した長期投資がコア(中核)

Mirai Valueは、「ハウスビュー(当社投資見解)」を参考にして運用が行われています。当社の「ハウスビュー」とは、MUFGグループ各社のリサーチ情報・知見と、グローバルにリサーチ体制を有する米国のモルガン・スタンレーおよび、モルガン・スタンレーウェルスマネジメントの情報・知見を活用した投資戦略になります。

情勢の変化を踏まえて「ハウスビュー」の内容は随時更新されていますが、Mirai Valueではあくまで10年先を見据えた長期目線での運用を行っています。その上で短期的な投資戦略も交え、リターンの向上を図っています。

「ハウスビュー」に基づく資産配分は、SAA(Strategic Asset Allocation=戦略的資産配分)とTAA(Tactical Asset Allocation/戦術的アセット・アロケーション)があります。SAAとは、今後10年の長期的な経済動向などマクロの見通しや資産クラスの見通しといったシナリオに基づき算出された長期的に最適な資産配分のことです。また、TAAとは、今後1-2年の短期的な見通しに基づき、SAAを基準に相対的に魅力度の高い資産クラスへの投資ウェイトを高める資産配分のことを指します。

Mirai Valueでは、急激な下落が生じた場合に運用チームが緊急ミーティングを開催して対応を協議しますが、むやみにリアロケーションを行うことはありません。なぜなら、急激な下落後に速やかに反発(リバウンド)することも多々あり、性急に対応すると機会損失につながりかねないからです。

    上記は三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が提供するスマートフォン専用の資産運用サービス「Mirai Value」について、株式会社ZUUが取材・編集して作成した情報提供用の記事であり、記事で紹介している情報は過去の実績等であり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、上記サービスの利用を推奨するものでも、将来の値上がりを保証するものでもありません。
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Mirai Valueについて

  • 本サービスは、投資一任契約により当社がお客さまに代わって国内公募投資信託にて運用を行いますが、これらの運用成果はすべてお客さまに帰属します。
  • 投資一任契約の締結にあたっては、あらかじめ「投資一任契約の契約締結前交付書面(Mirai Value)」、「Mirai Value投資一任約款」、および「(各投資信託)目論見書」の内容をよくご確認、ご理解いただき、最終的なご契約の締結はお客さまご自身でご判断ください。
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  • 間接的にご負担いただく費用:投資対象とする国内公募投資信託について、当該投資信託の約款の定めにしたがい、お客さまの負担する費用が発生します。詳細は各投資信託の目論見書等に記載されます。運用管理費用(信託報酬)は上限0.22%(年率・税込)となります。(投資対象ETFの信託報酬等の費用が含まれます。投資対象ETFの信託報酬等は今後変動もしくは変更されることがあります。)運用管理費用の他に信託事務の諸費用(監査費用を含む)が各投資信託に一律、上限0.11%(年率・税込)かかります。また、別途、各投資信託が投資対象とする有価証券にかかる売買委託手数料や外国での保管費用等の費用が発生しますが、これらの費用は運用状況等により変動するため、 事前に具体的な料率、金額を示すことができません。
  • 投資信託の価額は、株式相場・金利水準・為替相場・不動産相場等の変動、実質的に投資している有価証券等の発行体の倒産や財務状況または信用状況の悪化等に伴い変動します。したがって、運用成果によっては損失を被り、投資元本を割込むおそれがあります。
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  • 本サービスでは、お客さまのお申込みによる、もしくは、資産配分比率の調整による売買が行われている場合、新たな減額や全売却等のお申込みを受付けられない期間があります。そのため、その期間において、投資信託の価額が下落することがあります。
  • 作成日時点(2023年3月)のものであり、将来予告なく変更されることがあります。

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