証券税制トピックス

2023年度税制改正

2023年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

NISAの抜本的拡充・恒久化

「貯蓄から投資へ」の流れを加速するため、NISAの抜本的拡充・恒久化を目的として「新しいNISA」を創設します。主な改正内容は以下の通りです。

  • 予定されていた2階建の「新NISA」へは移行せず、「一般NISA」・「つみたてNISA」の投資可能期間を2023年12月31日までとする。
  • 新しいNISAを創設し、非課税保有期間・投資可能期間を無期限とする。
  • 「つみたて投資枠」(年間投資上限額120万円)と「成長投資枠」(年間投資上限額240万円)を設ける。
  • 非課税保有限度額を1,800万円(うち「成長投資枠」の非課税保有限度額1,200万円)とする。

この情報は、2023年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

2022年度税制改正

2022年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

上場株式等の配当所得等に係る課税方式の選択について

上場株式等の配当所得等および特定口座のうち源泉徴収口座内の譲渡所得等について、所得税と住民税において異なる課税方式の選択をすることが可能でしたが、改正後の所得税と住民税について異なる課税方式を選択することはできなくなります。適用時期は、2023年度分以後の所得税(2024年度分以後の住民税)となります。

上場株式等に係る配当所得等の課税の特例について

持株割合が3%未満の個人株主についても、同族会社である法人との合計で3%以上となる場合には、その個人株主が支払いを受ける配当等について、2023年10月1日以後に支払われる上場株式等の配当等について総合課税の対象となります。

財産債務調書制度等の見直し

  • 提出義務者の見直しが行われ、従来の要件に加えて、所得がない、あるいは所得が2,000万円以下であっても財産の価額の合計額が10億円以上であれば、財産債務調書の提出義務者に該当することになります(2023年分以後の財産債務調書について適用)。
  • 財産債務調書と国外財産調書の提出期限が6月30日になります(2023年分以後の財産債務調書等について適用)。

この情報は、2022年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

2021年度税制改正

2021年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

源泉徴収選択口座における投資一任契約にかかる費用の取扱い

2022年分以後の所得税について、源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡等による事業所得の金額または雑所得の金額の計算上、当該源泉徴収選択口座を開設している金融商品取引業者等に支払う投資一任契約に係る費用を必要経費に算入できることが明確になりました。これにより、確定申告することなく特定口座内でラップ口座などの投資一任契約にかかる費用を必要経費に算入することが可能となります。

この情報は、2021年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

2020年度税制改正

2020年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

NISA制度の見直し

  • 現行のNISA(年間非課税限度額120万円・非課税期間5年)は2023年の口座開設で終了し、2024年から2028年までは、年間非課税限度額20万円・非課税期間5年の積立と年間非課税限度額102万円・非課税期間5年の2階建ての非課税制度になります(ジュニアNISAの口座開設可能期間は2023年で終了)。
  • つみたてNISAの口座開設可能期間を5年延長して2042年までになりました。

特定口座受入れ上場株式等の範囲の拡大

特定口座受入れ上場株式等に取得請求権付株式の請求権の行使等により取得する上場株式等で、その取得する上場株式等の全てをその取得の日に受け入れるもの等が加わりました。

先物取引等の申告分離課税対象の縮小

先物取引に係る雑所得等の申告分離課税および先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除の適用対象から、暗号資産に係るデリバティブ取引の差金等決済に係る雑所得等が除外されました。

この情報は、2020年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

2019年度税制改正

2019年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

確定申告書等の添付書類の提出不要

2019年4月1日以後に提出する確定申告書等について、以下の書類は添付または提示が不要となります。なお、確定申告期限から5年間は保存義務が生じる等の措置が考えられます。

  • 特定口座年間取引報告書
  • 上場株式配当等の支払通知書
  • オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書
  • 配当等とみなす金額に関する支払通知書
  • 特定割引債の償還金の支払通知書
  • 取得費加算の特例を適用する際の相続税額等を記載した書類
  • 給与所得、退職所得、及び公的年金等の源泉徴収票
  • 未成年者口座等につき契約不履行等事由が生じた場合の報告書

NISA、ジュニアNISAの年齢要件の引下げ

2023年1月1日以後に設けられる非課税口座の口座開設の年齢要件が、NISA(つみたてNISA含む)は18歳以上、ジュニアNISAは18歳未満となります。これは、2022年4月1日に施行される民法改正による成年年齢の引下げに伴う見直しです。

マイナンバーの告知期限延長

2016年1月1日より前に証券口座を開設した方でマイナンバーの告知が済んでいない方の告知期限が、3年間延長されます。改正後の告知期限は、2022年1月1日以後最初に配当等の支払いを受ける日です。

この情報は、2019年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

2018年度税制改正

2018年度の税制改正のうち、個人の証券税制に関する主なものをご紹介します。

NISAの非課税期間終了時の特定口座への移管

非課税期間終了時にNISA口座と同一部店に特定口座が開設されている場合、お客さまから特段の申し出がない限り、特定口座に移管します。

この情報は、2018年4月1日現在に公表されている資料に基づいて作成しました。今後、内容が変更される可能性がありますのでご留意ください。

国税電子申告・納税システム

自宅やオフィスからインターネットを利用して申告や納税、さまざまな申請・届出ができるシステムです。国税庁が運営しています。

有価証券投資のリスクおよび手数料等について

有価証券投資にあたっては、さまざまなリスクがあるほか、手数料等の費用がかかる場合がありますのでご注意ください。

投資に係るリスクおよび手数料等